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書評:エッセイ「20代で得た知見」

2022-09-29

今回は、本屋でたまたま見つけた「20代で得た知見」と言う書籍を紹介します。

書籍紹介

20代で得た知見」とは、
世の中の20代を経験したあらゆる人々(職種、貧富、善人悪人問わず)から集めた、
20代で知っておいた方が良いことの短編集です。

人生を歩む中で得た、
誰にも言うことができないような秘密、教訓、物語。
悲しみや諦め、痛々しさ。まだ生乾きな心の傷の話。

20代を経験したひとたちの、誰にも言えなかった心の話が書かれている書籍です。

知見の紹介

65. 最後の砦を、死守する

「死にたくなったら、寝ろ。寝られなかったら、朝焼けを見に行け」と教えてくれたのは現代国語の先生でした。「もし心が先に死んでしまいそうなら、カメラを持ち歩け。外の世界への内面の感度を、強制的に上げろ」と教えてくれたのは職場の先輩でした。
彼らの台詞を思い出す度、私は嬉しくなる。「それでも人間はしぶとく生きる。だから安心しろ。そして、絶望しろ」と言われているようで。
〜〜中略〜〜
きっと人は物を買うだけでは、消費するだけでは、絶対に満たされないようにできている。主体性を放棄してはならないのです。
そして最後の砦は、自分で作り、死守せねばならないのです。 

「20代で得た知見」P110~111 著者:F

誰かが呟いた独り言の方が、他の誰かの心に刺さる

たまたま隣に座ったひとの、心の呟きを、ただ横で聞いている。

私にとってはそんなただの独り言を聞いている方が、
心の深いところにまで言葉が染み込むような気がするのです。

20代を経験した人生の先輩から、今10代、20代の若者へ。

実際に人には言えない人間らしい部分も生々しいことも。
たくさん詰まったエッセイ集です。

人生第二章に進む
"大人になってしまった若者"に
読んでほしい珠玉の一冊です



終わり。

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