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嵐の予感。家にポチ(仮)が来る。

うちにポチ(仮)が来るらしい。黒ラブの子犬。

最初は耳を疑った。まさか自分の家に来るわけないと思ったが、ご主人が昨日電話中に私を撫でながら「良いお姉ちゃんがいるから大丈夫だと思います!」と言っていた。

私がお姉ちゃん?

その日以来、チュールしか喉に通らない。

先住猫の葛藤

そもそもなぜ私という猫がいながらもう1匹飼う決心をしたのか。
ご主人は里親になるという大義名分を掲げているが、ニヤニヤしながらAmazonで子犬用ボールを眺めているところを見ても明らかに下心丸出しである。私がかねてからお願いしていたキャットウォークの件はどうなったのか。

子犬を迎えるにあたって何が大切か。そんなこと決まっている。
後にも先にもこの「私」である。大先輩の私。何年先輩だと思っている、10年だぞ。10年間玄関先からカーテンレールの上まで私のナワバリなんだぞ。先住猫の私に「子分要りませんか?」とお伺いを立ててから招くのが筋ってもんだ。

〜無意識にソファで爪を研いでしまったことに気づく〜

まあ、100歩譲って迎え入れても良い。ご主人も嬉しそうだし。
でもこれは私のニャン生に関わる話である。私との交渉なしに進めていい話ではない。これは譲歩というスタンスをしっかりと取らせていただく。

〜腹いせにこたつの上のNintendo Switchを落とす〜


先住猫の交渉

まずは私の居場所をしっかりと確保すること
バカ犬に言葉で言い聞かせるとかそんなことじゃなく、しっかりと私のスペースを物理的に作ること。この際、今までなあなあにしていたキャットウォークの導入を実現化しようか。あと、犬は極力ケージに入れて住み分けすること。犬みたいに外で遠くまで散歩するわけじゃないんだから家の中では私のスペース確保を優先させてもらう。

次に餌は別々で食べること
一瞬で餌皿を空にして勝手に誤嚥するバカ犬とは別々の食事場所が必要。ゆっくりと上品に食べる私との違いを理解してもらわなければ困る。SNS映えのために隣で食べてなんてぬかしやがったら耐衝撃スマホが割れるまで机から落とすこととする。

あとは、無理に仲良くさせようとしないこと
たぶんバカ犬はかまわずに私のテリトリーに踏み込んでパーソナルスペースとか関係なく距離を詰めてくるだろう。だから無理にくっつけたり引き合わせたりすることはしないでくれ。前から言おうと思っていたがなんだこの首の鈴は。すぐ外せ。バレるだろ居場所が。私のタイミングで仲良くなれると思ったら、子分の資格があると思ったら近づくから。私が子犬を八つ裂きにしないようただ草葉の陰から見守っていてほしい。


先住猫の願い

今のところ思いつくのはこれくらいかな。たぶん後でいろいろ問題が発生すると思うからその都度訴えることにします。

我が家にポチ(仮)が来ることは近所の猫にも話が回っているらしい。
この前抜け出したときに話したサバ猫にしっかり口止めしておけばよかった。なんか面白おかしく野良にまで話が回っているらしい。慌てふためく様子を見にくる輩が増えるに決まっている。

子分候補が来るのはおそらく2週間後。子分としての自覚を植え付けるには生後半年はちょうど良いのかもしれない。時には力でねじ伏せる必要もあるだろう。猫じゃらしボクササイズの頻度を増やしてもらわないと。あとキャットウォークの導入は絶対だ(決意)。

まあ、子分ができればこのエリアの猫にも一目置かれる存在になることは間違いないだろうし、悪いことばかりではないのかもしれない。それでもやっぱり慣れるまでは相当大変だしストレスは大きいはずだ。病気になったりもするかもしれない。動物にとってストレスがどれだけ病気にかかわるものかわかっているのか。サウナとかないんだぞうちらには。さあ、そうなったらどうする?そういう可能性全部ひっくるめてニヤニヤしてるんだろうなお前。

もしどうしても耐えきれなかったら、私は出ていく。寝室の網戸のギリ通れるくらいの穴。そこから出ていく。

さあ、これからのプランを教えてくれ、ご主人。

家出の予行演習

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